WORKS
柏市M邸
柿の木が繋ぐ2世帯エコ住宅
1.同居型2世帯住宅
M邸は企業の暮らし方研究所に勤めながら大学院に通う娘様とご両親の3人家族が将来的に子世帯が独立した生活をできるように、1階親世帯・2階子世帯・玄関共用の2世帯住宅として建替えられました。普段は家族全員が1階で食事をとるなど同居型の生活スタイルですが、別々のキッチンやサニタリーは仕事や学業などで異なる親子の生活リズムを調整するために既に機能しています。
2.庭と繋がる暮らし
精力的に家庭菜園やシンビジウム栽培を行うご両親にとって日々の暮らしの中で庭は大きな存在です。庭から居間や台所に直接出入りできる広いテラスを南側に設けました。また以前から大切に育ててきた柿の木を残し、家族が集まる1階居間の大きな南東窓から柿の木が見える間取りとしました。2階バルコニーからも柿の木を間近に望むことができ果実の収穫も行えます。
3.自然力を活かしたエコハウス
大学の建築環境系研究室との共同研究等に従事される娘様と勉強熱心なお父様は、住宅の省エネ対策や温熱環境に関する広い知識をお持ちで、当初はパッシブソーラーシステムの導入等もご相談しましたが、最終的には季節ごとの的確な日射の取得や遮蔽、通風調整、高い気密断熱性などの基本性能の確保が一番たいせつという結論に至り、自然の力を活かす深い庇や通風雨戸など比較的ローテクな建築要素を活用し、機械的装置は太陽光発電パネルや高効率型給湯器など広く普及した汎用装置を導入しました。
4.畳中心の生活、和の空間構成要素
慣れ親しんだ畳の座式の生活様式を踏襲して1・2階ともソファーのあるリビングは設けず、堀炬燵のある居間や、一段上がった畳コーナーなどを暮らしの中心に据えました。また雁行するテラスや深い木質の軒天、気配が透けて見える格子など和の空間構成要素を随所に用いました。
5.長期優良住宅
終の棲家として安心して暮らせ、次世代に引き継げるように、M邸は耐震性、断熱性、省エネ、メンテナンス性などの高い基本性能確保するため、長期優良住宅の認定を取得しています。(耐震等級Ⅲ、省エネ等級Ⅳ)。
- ー 所在地
- 千葉県柏市
- ー 用途
- 2世帯住宅・木造・2階建て
- ー 竣工
- 平成29年4月
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